中小企業経営者の皆様、ビジネスは好調でしょうか。
もし売上が伸び悩んでいるなら、ブランディングについて考えるタイミングなのかもしれません。
今日は、中小企業のブランディングに関して書いてみたいと思います。
ブランディングについて勘違いされている経営者の方々も多くいらっしゃいます。
ブランディングとは、たんに「ロゴやパッケージデザインをキレイにする」ことだけではありません。
まして、広告宣伝をすることでもありません。
ブランディングとは、企業の核となる価値観を明確にし、的確にターゲットに伝えることで、強い印象を残し、消費者から支持を獲得するプロセスのことです。
中小企業こそブランディングが必要な理由
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大手企業は既にブランド力があり、知名度と信頼を得ています。しかし中小企業はその地位を勝ち取る必要があります。
ブランディングは大きく3つの重要なメリットをもたらします。
【差別化】
同業他社から自社を際立たせ、選ばれる理由を提供
【認知度向上】
効果的なブランディングで注目を集め、認知度が高まる
【顧客ロイヤリティ】
ブランドコンセプトと価値観が顧客の支持を生む
つまり、ブランディングはビジネスを軌道に乗せ、持続的な成長を可能にする重要なカギなのです。
成功した中小企業に学ぶ
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ブランディング成功例を見てみましょう。
○IT人材サービス アットレンディングさんは女性へのキャリアサポートを掲げ、サイトのピンクを基調としたデザインでブランディングを行いました。親しみやすいイメージで個人顧客から支持された事例です。
○石屋製菓さんは北海道の素材にこだわる姿勢をブランドに。パッケージにも地元ならではの親しみやすいデザインで商品をよりよく映えさせています。
○高円寺のスープカレー クリアさんは本格的な欧風洋食レストランの姿勢でブランディング。ターゲットの学生からOLまで幅広いファンベースを獲得した事例です。
このように、ブランドには「こういう会社なんだ」というイメージを明確に植え付ける力があります。
中小企業においてもブランド確立はビジネス成功の鍵となるでしょう。
ブランディングの正しいプロセス
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ではブランディングにはどのようなプロセスが必要なのでしょうか?
1.企業ミッション・価値観の明確化
企業の存在意義や重視する価値観を明確にすることがスタート。ブランドはここから生まれます。
2.ターゲット層の設定
価値観を伝えたい顧客層を行動パターンや嗜好など細かく分析します。ペルソナ像を掴むことがポイント。
3.ポジショニングの設定
ターゲットに対して、どんな存在でありたいか、どう映りたいかを設定。競合との差別化ポイントを明確にする。
4.ブランドストーリーの構築
企業ミッション、ターゲット、ポジショニングを踏まえ、ブランドの体現する物語を作り上げていきます。
5.ブランドアイデンティティの確立
コンセプト、ロゴ、デザイン、ネーミング、キャッチコピーなどを統一し、視覚的にブランドを体現する。
この過程を通して、会社のDNAを現したブランドが完成します。
そしてそのブランドを徹底的に発信していくことで、認知とロイヤルティが高まるのです。
ブランディングは投資です
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ブランディングには時間とコストがかかります。
目先の利益のみを求める小さな発想では必ずと言っていいほど失敗します。中長期でブランディングに取り組むことで、持続的な成長と高収益化を実現できるのです。
中小企業の場合、今すぐにでもブランディングに基づく、意識改革が求められていると思います。
競合に伍して勝ち残る鍵は、ブランディングを自社の最大の武器にすることにあります。
できるだけ早く、最初の一歩を踏み出し、ブランド構築にしっかりとリソースを投じることで、企業の未来は開かれるはずです。