今日は、ECサイトについて触れてみたいと思います。
■今さら聞けない「ECサイト」って?
Eコマース(電子商取引)の略でインターネット上の店舗のこと。
近年、スマホの普及に伴い一気に普及が進んだECサイト。今や日常的に利用している方も多いはずです。
しかし、一体ECサイトとはどのようなものなのか?
その仕組みや特徴、メリット・デメリットを知らずに利用している方も多いのではないでしょうか。
ECサイトは、物理的な実店舗に行かずとも、インターネット上で商品を購入できるオンラインショップのこと。
自宅にいながら世界中の商品を簡単に手に入れられる利便性が最大の魅力です。
在庫管理の効率化や実店舗に比べて人件費が抑えられるなどコスト面でのメリットもあり、販売企業にとっても手軽に全国・世界に展開できる有力な販売チャネルとなっています。
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■ECサイトの原点 -お客様への真心から生まれた?
このようにECサイトは便利な存在ですが、その原点は、実はとてもシンプルな発想から生まれてきたものだと私は推察しています。
おそらく、「店舗に来られないお客様にも商品を届けたい」という気持ちからスタートしたものだと考えています。
遠方に住むお客様や体の不自由なお客様、そして小さなお子様がいるご家庭のお客様など、さまざまな理由で店舗に来られない方々に対して、大切な「想いや心づけ」を込めながら、ご要望の商品をお届けしたい。
そんな想いが、ECという新しい販売の形を生み出したのだと思っています。
いつでもどこからでも購入できる利便性と、お客様一人ひとりへの想いを両立できる優れたシステムとして、ECサイトは発展を遂げてきたのではないでしょうか。
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■さまざまなECサイトとその特徴
ECサイトと一口に言ってもさまざまな種類が存在します。
ここでは代表的な国内の大手4サイトを例に、それぞれの特徴をご紹介します。
【楽天市場】
幅広い層を捉えた総合ECモール。約5万店舗が出店し、商品数は約2億8000万点と圧倒的な品揃えが魅力です。ポイントシステムも人気で、楽天ファンは多いでしょう。
【Amazon】
世界最大級のECサイト。書籍から家電、食品に至るまで全ての商品ジャンルを網羅しています。プライム会員になれば様々な特典が受けられ、配送の早さも好評です。
【Yahoo!ショッピング】
“安さ”と”品質”にこだわったコスパの良い商品が人気のECモール。取り扱い商品数は約2億点と圧巻で、欲しい商品が何でも揃います。
【BASE】
簡単操作と手数料の安さが魅力の国内最大級の出店型ECプラットホーム。個人でも手軽にネットショップを開設できるのが特長です。
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■ECは作って終わりではなく、育てていくのが肝心
ECサイトを立ち上げるまではさまざまな努力が必要ですが、サイトを公開した時点で終わりではありません。
むしろ、本当の仕事は公開後から始まります。
「新規顧客の獲得」「リピーター獲得」「販売促進」など、常に新しい取り組みを行い、着実にECサイトを成長させていく必要があります。
集客には商品の良さを分かりやすく伝えるLP、適切なWeb広告の出稿、SNSマーケティングが欠かせません。
ECサイトの世界でも競争は非常に激しく、いかに自社の存在をアピールできるかが重要となります。
また、お客様満足度を高めるためのきめ細やかな取り組み、例えばスムーズな決済や購入時の安心感の提供、適切な在庫管理と納期の設定、丁寧な対応など、さまざまなな施策を行う必要があります。
たった一度ECサイトを構築しただけで成功するほど甘いものではありません。
実店舗と同等、もしくはそれ以上の運営管理で改善を重ね続けていく姿勢こそが、ECサイトでの成功の鍵となります。
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■ECサイトの落とし穴とは?
ECサイトを運営する上で避けられない落とし穴がいくつかあります。
第一に挙げられるのが「価格競争への巻き込まれ」です。
ECの世界では価格が見える化されており、しのぎを削る競争が繰り広げられています。
無理な価格設定を行うと、薄利多売での経営に陥る可能性があります。
商品が売れていないからと言って、安易な値下げには注意が必要です。
また、ECサイトでは「送料の設定」が肝心です。
高額な送料設定は離脱率の高さにつながりますし、逆に無料と設定しすぎると利益を圧迫してしまう可能性も。
適正な配送コストを見極めながら、お客様にも納得いただける設定を行うことが不可欠です。
加えて、ECサイトにはそれ自体にもリスクがあります。
例えば、個人情報の流出によるトラブルやウェブサイトへの不正アクセス、在庫の過剰や滞留など、オープン前には、リスク回避の対策が必須となります。
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■肝心なのは「ユーザーに受け入れられる商品づくり」
ECサイト運営で最も重要なのは、「お客様に喜んでいただける商品を提供し続けること」です。
質の高い商品を適正な価格で売ることができれば、価格競争に巻き込まれる心配はありません。
お客様満足度も高くなり、リピーターが増えていくはずです。
常に商品の品質向上に努め、お客様の求めるニーズを的確に掴む必要があります。
ユーザーからの声を丁寧に拾い上げ、改善に繋げていく営みが不可欠なのです。
「ユーザーに受け入れられる良い商品をどう生み出すか」
これがECサイトにとっての最大のテーマであり、命題だと言えるでしょう。
品質・価格・ニーズへの対応力を高め、常にお客様満足度を意識した上質な商品作りを心掛けることが、ECサイト成功への確かな道筋となるはずです。
いかがだったでしょうか。
このブログでは、ECサイトの基本的な考えやアプローチ方法、取り組みなどを書いてみました。
昔、「HPをつくれば簡単に儲かる」という風潮があった時代がありました。
現代では、「ECサイトをつくれば簡単に儲かる」「どこどこの会社は、月1000万円くらい設けているらしい」といった風潮になっているように感じます。
嘘ではありませんが、儲かっている会社はほんのひと握りだと思います。
そのひと握りを目指すのであれば、しっかり準備することが大切だと思います。
プロスパー 代表 土田真一郎